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最高裁判所第一小法廷 昭和27年(あ)5837号 決定 1953年6月18日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人高橋義次、保坂治喜の上告趣意第一点は原審で控訴趣旨として主張されず従って判断されていない事項を新たに主張するものであり、また同第二点は量刑不当の主張であり、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(法律は麻薬所持者に対しその所持をつづける限りその届出を要求しているのであって、所論のように所定日限内の届出だけを特に要請しているものではなく、その日限は単に届出義務を履行するための猶予期限たるに過ぎないのである)また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 岩松三郎 裁判官 真野 毅 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 入江俊郎)

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